まちの駅
MACHINOEKI
まちの駅とは
まちの駅は、無料で休憩できるまちの案内所です。
公共施設から個人商店まで、既存空間を利用し、地域情報を提供し、交流を促進させる場です。「おもてなし」の地域を目指し、これらの施設(駅)をネットワークする取り組みが各地で進められています。

まちの駅の考え方、まちの駅の機能や、必要なアイテムなどの説明、まちの駅をつくることで生まれるネットワーク効果などの説明をします。
まちの駅とは……ひと・テーマ・まちをつなぐ拠点
人と人の出会いと交流を促進する、ヒューマンステーション
「まちの駅」とは、地域住民や来訪者が求める地域情報を提供する機能を備え、人と人の出会いと交流を促進する空間施設です。また、まちづくりの拠点となり、まちとまちをつなぐ役割を持つものです。人と人をつなぐ場であるということから、ヒューマンステーションと呼ぶことができます。
まちづくりテーマをつなぐ、テーマステーション
それぞれの「まちの駅」には活動テーマがあり、そのテーマを連携させることで、豊かなまちづくりに貢献することができます。人々が運営する諸施設のテーマには、福祉、医療、アート、教育、スポーツ、観光、農業、海など、様々なものがあります。「道の駅」はドライバーの休憩拠点というのが大きなテーマであり、「道の駅」も「まちの駅」のひとつと考えることができます。「まちの駅」は、テーマとテーマをつなぐ場であるということから、テーマステーションと呼ぶことができます。
行政・民間を問わない設置・運営形態
「まちの駅」は主に、既存施設を活用して設置することを想定しており、その設置・運営主体は行政・民間を問いません。行政版の「まちの駅」と、民間版の「まちの駅」が連携することで、大きなネットワークができます。民間版の「まちの駅」にこそ自由な工夫が許されるといえます。
沿革
まちの駅は、地域活性化を目的とした「地域の交流拠点」として機能しています。2024年8月時点で、全国に1,313か所存在しており、道の駅(1,221か所)を上回る規模となっています。まちの駅は、市町村やNPO、民間企業などが設置者として参加し、休憩や案内、交流、連携の機能を提供しています。特に、地域住民と観光客の交流を促進し、地元の事業者同士のネットワークを広げる場としても活用されています。英語名称は「Human Station」で、人と人がつながる場としての役割を強調しています。
誕生の背景
まちの駅の構想は、1998年に「地域交流センター」の社会実験を通じて始まりました。この取り組みは、広島県や栃木県をはじめとする自治体も参加し、地域の実情に合った交流拠点づくりを目指して進められました。
また、1991年に始まった道の駅の成功を参考に、地域住民と観光客の交流を促進し、特に農村や下町での活用が有効であるとされています。交流理念が近いため、地域の「ちから」をさらに引き出し、持続可能な地域づくりに寄与しています。
発展とネットワークの広がり
まちの駅は、行政主導ではなく、地域住民や民間事業者が主体となることで、多様な運営形態が可能となりました。2005年頃から全国各地で設立が相次ぎ、地域ごとの特色を活かした「テーマステーション」や「ヒューマンステーション」として進化していきました。
2010年代には、各地域のまちの駅がネットワーク化され、観光情報の発信や地域のPR、災害時の拠点としての役割も担うようになりました。特に、地方自治体やNPO法人、商工会議所などとの連携が進み、地域ブランドの確立や、官民連携の新たなモデルとして注目されるようになりました。
現在と未来
現在、まちの駅は全国各地に広がり、地域資源を活かした情報発信や観光促進、地元住民と来訪者との交流の場として定着しています。さらに、デジタル技術を活用した情報提供や、環境に配慮した持続可能なまちづくりの拠点としての役割も期待されています。
今後は、さらに多様な分野との連携を進めながら、地域の魅力を高め、活性化を促進する取り組みが求められます。「まちの駅」は、これからも進化し続ける地域づくりの拠点として、全国のまちをつなぎ、新たな価値を創造し続けます。
まちの駅の機能
休憩機能
誰でもトイレが利用でき、無料で休憩できる。
案内機能
「まちの案内人」が、地域の情報について丁寧に教える。
交流機能
地域の人と来訪者の、出会いと交流のサポートをする。
連携機能
まちの駅間でネットワーク化し、もてなしの地域づくりをめざす。
あなたにもできる、まちの駅
ひとが主役です。だれでもできます。
みんなが暮らすまちのために、何かしたい!…そんな想いをもつひとなら、団体でも個人でもOK。 大切なのは、ちょっとした時間ともてなしの心。「だれでもできる」それが・・・「まちの駅」
どこにでもつくれます。場所や施設に制限はありません。
特別な用意はいりません。まちの中でも山の中でも、海のそばでも…どこにでも設置できます。 既存の施設やお店が「まちの駅」になれます。

※図のように、人を交流させる拠点(駅)は多様なものがあり、これらを総称して「まちの駅」と呼びます。
まちの駅どうしが連携すれば、今までにない面白いことができる可能性があります。
地域や活動を越えた仲間がいます。
福祉、医療、アート、教育、スポーツ、観光、農業など、様々なテーマで活動しているひとたちが、「まちの駅」の設置をきっかけに仲間になります。
これさえあればまちの駅
必須アイテム
まちの駅になるためには、以下のアイテムが必須になります。

※まちやまちの駅で是非きいて欲しい情報や、ニーズは少なくても知らせたい情報などはそれぞれのまちの駅で自由に提供してください。
まちの駅の効果……ネットワーク効果とイメージ
官民交流の促進
「まちの駅」は、様々なテーマを持った、官民両タイプのものがあり、「まちの駅」どうしの交流を通して、官民の施設の連携が可能になります。
まちづくりノウハウの交換
「まちの駅」を広域にネットワークさせることで、まちづくりノウハウの交換ができます。また、「まちの駅」どうしでの連携イベントの企画・運営、災害時の相互支援協定の締結等、多様なテーマによる他地域との連携が容易になります。
各種施設・人材の相互活用によるコスト節減効果
まちのPRパンフレット、ホームページ等の作成において、共同で研究・作成することにより、内容の充実および費用負担の軽減が図れます。「まちの駅連絡協議会」事務局であるNPO地域交流センターが組織する全国数百人の各種専門家集団の人材活用が可能となります(登録予定)。
「まちの駅標準情報」による情報発信の効率化
各「まちの駅」で提供する情報項目を広域的な視野で統一し、提供方法を標準化することによって、情報受発信機能の効率化が図れます。また、インターネット等を使っての全国発信も容易になります。
ホームページ等での情報の全国発信によるマスコミ効果
全国の「まちの駅」が連携してシステム的に情報発信することによって、全国に対する宣伝効果は大きなものになる筈です。当サイトの「まちの駅 標準情報」では各「まちの駅」のとっておきの情報を集め、紹介するページです。各まちの情報が検索できるシステムを、現在構築中です。
「まちの駅」を通したコミュニティーどうしの結びつけ効果
それぞれの「まちの駅」は活動テーマを持っており、そのテーマをめぐって、あるコミュニティーが形成されていると思われます。「まちの駅」はこれらのコミュニティーどうしの仲介役を果たすと考えられます。

まちの駅帖
全国のまちの駅の数を都道府県ごとに表示しています。
都道府県を選ぶとその都道府県内にあるまちの駅の一覧が表示されます。( )内の数字は駅数です。
